自分の表現方法が絵を描くことだった少女がイラストレーターと呼ばれるまで

記念すべき第一弾のインタビューは、本業の傍らイラストレーターとして活動している稲垣ユリカ氏にお話を伺いました。『ばなちゃん』という鳥のキャラクターでLINE絵文字やTシャツの販売をしているユリカ氏は、なぜこのような活動をしているのでしょうか?その真意に迫ります。


(Y=稲垣ユリカ氏、O=Orange)


___稲垣ユリカ氏について


O:まずは自己紹介からお願いします。


Y:稲垣です。ぬるま湯につかりながら、今まで生きて来ました。。。

O:ん?ぬるま湯とは?


Y:幼少期の頃、父親が経営者だったんです。
でも人に騙されてしまい借金を背負ってしまって。。。
それからは、ウシジマ君みたいな人達が毎日家に来て、土足で家に入って来たりもされましたね。。。


O:話を聞いている限り、決して『ぬるま湯』と言う印象は受けないのですが。。。


Y:一番苦しかったのは親だったので。
自分はそんな中でも、チラシの裏に絵を描いている様な、おとなしい子でしたよ。
そこからですかね。絵を描き始めたのは。
幼少期は自分の気持ちを発する事が上手く出来なかったので、『自分の世界で楽しむ』と言う感じでしたね。


O:その自分の世界と言うのが『絵』だったと言う事ですか?


Y:そうですね。絵を通じて『誰かに理解してもらいたい。』と言うよりは
『自分のやりたい事を自分の中でやりたい。』と言う感じでした。


O:なるほど。そうすると、ここまでの経緯がイラストレーターを始めたきっかけ。ということになるのでしょうか?


Y:うーん。。。そうかなぁ。。。


O:そう言う訳ではないんですね。

では、改めてイラストを始めたきっかけをお聞きしても、よろしいですか?


___イラストを始めたキッカケ


Y:難しいですね。。。考えると私は表現することが好きなんです。
言葉で表現する事が苦手なんです。だから別の方法で表現するのが好きなんです。
違う自分になりたいって言う変身願望があるんです。
10代の頃にコスプレバーで働いた事もあって、違う自分になって表現をするのを楽しんでいました。コスプレバーで働くまでは、みんなと同じように普通に生きていく事が良いことって思っていたんです。でもコスプレバーで働いている人達は自由に自分のやりたい表現をしていて。それが私にはキラキラして見えて、自分も自分なりの表現をしたいって思うようになりました。
その経験は大きく影響していると思います。


O:なるほど、なるほど。

聞いてる限りコスプレバーはユリカさんにとってとても楽しくやりがいを感じていた仕事のように思えるのですが、なぜ辞められてしまったのですか?


Y:辞めたのが23歳の頃なんですけど、その頃は『この仕事が楽しい』と『しっかりしなきゃいけない』という気持ちの葛藤があって、周りが就職し始めた事もあり、世間体も気になり出してしまい。それで悩んでしまい、辞めてしまいました。。。 


O:なるほど、僕自身も23歳の時に音楽活動を辞めた身なので良くわかります。。。

その後は表現活動は行わず、普通に働いていらっしゃったのでしょうか?


Y:はい。あ、でもイラストを本格的に始める前に、職場で動画を作る事を始めました。
職場の人の誕生日を祝う名目で、動画を作っていました。


O:そんな事もされていたのですね!

その時の動画っていうのは職場の方と共同で作られていたのですか?


Y:それは、企画、編集、全て自分でやってました。
誕生日のためと言う名目でしたが自分でやりたくてやっていました。


O:なるほど、そうするとずっと表現へ対する意欲はあったのですね。


Y:そうなりますね。。。(笑)
それが今のイラストに移行したという形なのかもしれないです。


O:なるほど。。。その意欲がどう、イラストの方へ移行して行ったのでしょうか?


Y:先程も言ったように、元々絵は幼い頃から好きで落書きみたいな感じで絵を書く事はずっとやっていて。。。後、日記をつける習慣があって、そこに少し絵を描いてたのが今の活動の直接的なキッカケです。
その時ばなちゃんは描いていたのですがまだメインではなく、自分がメインでした。ちびまる子ちゃんみたいなイメージです。

O:なるほどちびユリカちゃんですね。


Y:。。。。(苦笑)


A:すみません。


___ばなちゃんとは?


O:でも何故ちびユリカちゃんがメインでは無く、ばなちゃんがメインのキャラクターへとなっていったのでしょうか?と言うかそもそもばなちゃんとは!?


Y:ばなちゃんは私が飼っていたバナナと言う名前のセキセイインコがモデルのキャラクターです。ばなちゃんはとても好きだった子なのですが、飼い初めて2年で亡くなってしまったんです。インコは本来もっと長生きなんですが、急に体調を崩して突然亡くなってしまいました。そんな事もあったのでとても思い入れのある子なんです。だからこそイラストで生かし続けたいって思っているんです。


O:なるほど。。。

そんな話を聞くとこっちまでばなちゃんへの思い入れが強くなってしまいます。。。


Y:あとは。。。ばなちゃんで推していった方がいいよって言われたので。


O:それは、誰に?

Y:うーん。。。ネットで出会った人に。。。


O:台無しじゃねえか!!!!(一同大爆笑)


Y:すみません。。。でもネットで会った経営者?コンサルの人です。


O:あぁ。。。もうそこはいいです。。。笑


Y:はい。。。


___アパレル展開について


O:では。。。一度仕切り直しで。。。

アパレル展開についてお伺いしても宜しいでしょうか?


Y:はい、今もTシャツは作ってるんです。


O:あ、もう既に販売されているんですね!


Y:そうですよ!これとか!


O:あ、このTシャツも!

Y: 今は、SUZURIってアプリでちょっとだけ作っている感じなんです。在庫も持たないでできるので、小規模でそういう事をしています。一度、友人のお子さん向けに作った事があって。そしたらすごく可愛くて、ばなちゃんのデザインも子供服に合う気がするので、子供服としてやっていけたらな。と思ってます。

O:なるほど。そうなると子供服がメインでやっていく予定なのですか?


Y:そうですね、もちろん大人向けのも作っていく予定ですが。自分が欲しいものも作っていきたいと思っているので。


O:良いですね。物としては今後どんなものを作っていかれる予定なのですか?


Y:今までに引き続きTシャツ、トレーナー、パーカー、後は靴下とポーチとか。。。今までは在庫を抱えず小規模だったのでTシャツのみでしたが、在庫を抱えてやっていく予定なので、そういうものも作れるようになっていくので。


O:それは楽しみな展開ですね!他には今後行う予定事などはあるのでしょうか?


Y:今のところはアパレル展開のみですね。
ただ将来的な目標としては単行本を発売したいとは思ってます。


O:そう言う展開なのですね!面白い!


___単行本について


Y:実は元々、クソみたいな四コマ漫画とかは描いてて。。。
もうすでに何作かは下書きですが出来ているんです。


O:そんな、クソなんて事は無いと思いますよ。見せていただいても宜しいですか?


Y:こんな感じなのですが。。。。

O:正直な感想は。。。何を見せられているんだろう。って感じです(笑)


J(カメラマン):シュール過ぎません。。。?


O:急に出てきましたねカメラマン。。。他の作品はありますか?


Y:これですかね。。。

O:はっきり言わせてもらうと、(すごく良い意味で)クソですね。


Y:はい。。。。


O:先程クソと言ってた意味がわかりました。でもなんでしょう。ありそうで無かったシュール感が、すごい良いですね。何故かわからないですがハマってきます。


Y:一応、自分の中で既にストーリーもできていて、このスタンスでストーリー展開していきます。


O:これが単行本で来られるのは。。。

なかなかボリューミーな感じですね。。。すごい。。。。


Y:将来的にはできればと。。。


O:是非形にして頂きたいです。楽しみにしてます。

___イラストレーターを目指す方へ


O:最後にイラストレーターを目指す方へ向けて一言お願いします。


Y:私はイラストレーターを目指してイラストレーターになった訳では無くて、やりたい事をやっていたら皆がイラストレーターと呼んでくれていた感じなので。。。難しいですが、やりたい事をやってみたからこそこうなったのかと思います。
だから。。。。まずは行動!やってみるって事かな。って思います。
思っているだけだと時間だけが経ってしまうので。どんなにクソでもとりあえず書く。って事かなと思います。


O:最後に素晴らしいお言葉ありがとうございます!!!

今後ともOJ Spenderはばなちゃんの活動を応援させていただきたいと思ってます。

何か進捗がありましたら、是非またインタビューにご協力いただけたらと思います。

本日はありがとうございました!